
iCloudアカウントと関連したメールアドレスが無効になった場合や、Apple IDを変更したい場合など、iCloudを削除したい方はいらっしゃるでしょう。
本記事ではiCloudアカウントを完全に消去する方法と、iCloudのデータをバックアップしておく方法を紹介します。またiPhoneやWindowsパソコンからiCloudを削除する方法についても説明します。
- iCloudアカウントを完全に削除する方法
- iPhoneからiCloudメールアカウントを削除する方法
- iPhoneからiCloudアカウントを削除する方法
- WindowsパソコンからiCloudをアンインストールする方法
iCloudへの不正アクセスを疑う場合には、こちらの記事に紹介している対策を活用してみてください。
【Apple IDが乗っ取られた】不正アクセスへの対策
iCloudアカウントを完全に削除する方法
注意:iCloudの完全な削除の操作を取り消すことはできないので、ご注意ください。
iCloudアカウントを削除するのには様々な理由があります。主な理由については以下に説明します。
- iCloudアカウントの不正利用が疑われる
- iCloudのメールアドレスが無効になった
- 個人のデータが漏洩する心配がある
犯罪者はApple IDにアクセスすると、個人情報、位置情報などにアクセスしてしまいます。また不正アクセスした人は、Apple IDと関連したクレジットカードの情報を利用してしまうこともあります。Apple IDが乗っ取られたときに、アカウントの所有者がiCloudを削除することで自分の個人情報を保護できます。その後、Apple IDを新しく作成することができます。
iCloudと関連したメールアドレスはもう使えなくなった場合や、削除された場合など、iCloudアカウントとして別のメールアドレスを使用します。
写真、連絡先、メッセージなどのデータが外部に漏れてほしくない方は殆どだと思います。個人情報の漏洩についての不安を持っているiPhone所有者は、iCloudの使用を停止してデータをオフラインで管理できます。
iCloudアカウントを削除するとどうなる?
アカウントが削除されると:
- Appleサービス、またはApp Storeとメディアサービスでの購入済みアイテムにアクセスできなくなります。
- Appleサービスにサインインしたり、使用したりすることができなくなります。
- iCloudに保存されている写真、ファイル、書類はAppleのサーバから削除されます。
- iMessage、FaceTime、およびiCloudメールで、アカウントに送られるメッセージを受信できなくなります。
- 削除しても、修復またはApple Storeの注文はキャンセルされません。ただし、Apple Storeでスケジュールした予約はキャンセルされます。
- Apple Careで実施中のサービスは完全に閉鎖され、利用できなくなります。
iCloudを削除する前にiCloudのデータをバックアップ
上記の通り、iCloudのアカウントを削除すると、iCloudに保存されているデータも削除されます。従って、iCloud写真、連絡先などを失わないように、データをバックアップしておきましょう。
iCloudから写真をダウンロード
iCloud写真を無効にすると、写真がiPhoneから消去されます。従って、iCloudアカウントを削除する前に、写真をダウンロードする必要があります。iCloud.comから写真を1000枚ずつダウンロードするしかできないので、不便です。写真を一括でダウンロードするには、CopyTrans Cloudlyというツールをご利用いただけます。
CopyTrans Cloudlyは、iCloud写真を管理するプログラムです。CopyTrans Cloudlyを使えば、iCloudの写真をダウンロード、アップロード、削除できます。
- CopyTrans Cloudlyをこちらからダウンロードし、インストールします。 CopyTrans Cloudlyをダウンロード
- プログラムを実行し、Apple IDでログインします。(iCloudドライバーのインストールを求められたら、ドライバーをインストールして、パソコンを再起動してください)
- 「ダウンロード」ボタンを押してから、保存先のフォルダを選択します。
- 写真をダウンロードした後、iCloudから写真を完全に削除できます。それには「iCloudフォトライブラリを空にする」をクリックしてください。
ダウンロードした写真をiPhoneに転送する方法
もしiCloudから削除した写真をiPhoneに転送したい場合は、以下の方法をご確認ください。
iCloudの連絡先や、カレンダーをiPhoneに転送
連絡帳やカレンダーがiCloudと同期している場合には、CopyTrans Contactsで連絡先およびカレンダーの予定をiCloudからiPhoneのストレージに移動することができます。手順は下記の通りです。
- 最初は以下からCopyTrans Contactsをダウンロードし、インストールします。
CopyTrans Contactsをダウンロード - プログラムを起動し、iPhoneをPCに接続します。iPhoneがパソコンに認識されない場合には、デバイスが認識されない対処法を見てください。
- iCloudアカウントにサインインします。右上にある「もっと見る」をクリックし、「クラウド設定」を選択します。
- 「新しい接続」をクリックし、Apple IDとパスワードを入力します。そのようにして旧Apple IDと新Apple IDを追加します。
- アカウントを混同しないように説明を追加できます。Gmail、Yahoo!も使用可能です。同様に他のアカウントを管理することもできます。
- 2ファクタ認証が有効になっている場合は、確認コードがiOSデバイスに送信されるので、接続を確認するため入力します。
iCloudの連絡帳を別のApple IDに転送
旧iCloudアカウントの連絡先にチェックを入れて、右クリックします。移動、又はコピーを選択し、新iCloudアカウントをクリックします。移動の場合は、連絡先が転送後古いアカウントから削除されます。コピーの場合は、連絡先が削除されず新iCloudに追加されます。旧iCloudからiPhoneに連絡先を移動、又はコピーも可能です。
iCloudのカレンダーを別のApple IDに転送
カレンダーの転送の手順は、連絡先とまったく同じです。すべてのカレンダーをコピーまたは移動したり、iCloudにイベントを追加したりできます。
iPhone全体をパソコンにバックアップ
iCloudアカウントを消去すると、iCloudにデータをバックアップできなくなります。従ってiPhoneの内容をパソコンにバックアップすることをおすすめします。それにはCopyTrans Shelbeeというプログラムを利用できます。
CopyTrans Shelbeeは、iPhoneのバックアップを作成したり、バックアップのデータを完全にまたは個別に復元したりする便利なツールです。
こちらのプログラムは、「選択して復元」の機能を搭載しているので、iTunesと違って削除したiCloudアカウントを復元せずにデータを安全に復旧できます。
下記の手順に従えば、iPhoneのデータをすべてバックアップできます。
- CopyTrans Shelbeeをこちらからダウンロードして、インストールします。
CopyTrans Shelbeeをダウンロード - CopyTrans Shelbeeを実行して、iOS端末をPCに接続します。
- 「バックアップ」>「フルバックアップ」という順にクリックします。フルバックアップがあれば、バックアップ時間を減らすために最新の変更のみをバックアップできます。詳細:差分バックアップについて
- バックアップ先のフォルダ①を選択します。Dドライブや、外付けハードディスクにもバックアップ可能です。アプリをバックアップしたい場合、「アプリを保存」②の横にチェックを入れます。
- アプリのダウンロードを実行するため、Apple IDでログインします。
- バックアップの暗号化がオンになっている場合、バックアップのパスワードを入力します。もっと詳しく:暗号化されたiTunesバックアップとCopyTrans Shelbee
- そしたらバックアップを実行します。
- バックアップが完了した後、バックアップの通知を設定できます。通知を設定しておくと定期的にiPhoneバックアップ時期を知らせてくれるので、大切なデータを忘れずバックアップできます。詳細:iPhoneバックアップの通知を設定する方法
iCloudアカウントを復元せずにバックアップを復元
作成したバックアップをいつでもiPhoneに復元できます。それには「選択して復元」の機能を使えます。
- iPhoneをパソコンに接続します。
- CopyTrans Shelbeeを実行し、「選択して復元」をクリックします。
- 復元したいバックアップを選択します。
- バックアップのパスワードを入力して、「次へ」をクリックします。
- 標準アプリの中から復元したいデータを選択します。
注意:「アカウント」と「アプリのデータ・設定」にある項目を選択しないでください。そのデータを復元すると、iCloudのアカウントも復元されます。
- 全てのデータを復元できるようになるには、iPhoneを暗号化する必要があります。パスワードを入力して、「次へ」をクリックします。
- こちらの画面で念のため、復元先デバイスをバックアップします。そうするにはバックアップ先として空のフォルダを選択してください。そしたら「開始」をクリックします。
- チェックしてから、また「開始」をクリックします。
- 復元が終わったら、デバイスが再起動します。
iCloudアカウントを消去
- AppleのデータとプライバシーのサイトでApple IDでサインインします。
- 「アカウントの削除をリクエスト」をクリックします。
- 「理由を選択」をクリックしてから、ドロップダウンメニューから適切な理由を選びます。その後、「次に進む」を押します。
- 重要な点を確認してから、「次に進む」を押します。
- 削除の利用規約を読んでから、「これらの条件を読み、同意します」の横のチェックボックスにチェックを入れ、「次に進む」をクリックします。ご希望であれば、利用規約をプリント又はダウンロードできます。
- アカウントの状況に関するアップデートを取得する方法から電話番号またはメールアドレスを選択します。
- アクセスコードをプリントまたはダウンロードするか、書き留めておきます。その後、「次に進む」を押します。
- 前の画面に表示されたアクセスコードを入力し、「次に進む」をクリックします。
- 「アカウントを削除」を押すことでiCloudアカウントの削除を確認します。
- その後、デバイス及びウェブブラウザからサインアウトします。
iPhoneからiCloudメールアカウントを削除する方法
ノート:iCloudメールアカウントは、iPhoneから削除しても、情報がiCloudのサーバに残ります。
iCloudのメールアカウントのみ削除する方法があります。こちらの方法だと、iCloudアカウントとiCloudと同期しているデータは削除されません。
- iPhoneで設定アプリを開き、「Apple ID」をタップして、「iCloud」をタップします。
- iCloudメールをオフに切り替えます。
それとも標準のメールアプリをiPhoneから削除できます。
iPhoneからiCloudアカウントを削除する方法
ノート:iCloudのアカウントは、iPhoneから削除しても、情報がiCloudのサーバに残ります。
iCloudのアカウントを完全に消去せずに、デバイスのみからiCloudアカウントを削除することもできます。それにはiPhoneの設定でiCloudアカウントからサインアウトする必要があります。
- iPhoneで設定アプリを開き、「Apple ID」をタップして、下までスクロールして、「サインアウト」をタップします。
- その後、Apple IDのパスワードを入力して、iCloudアカウントをオフにします。
- コピーを残す項目をタップし、オンに切り替えることができます。その後、サインアウトをタップします。
- 「サインアウト」をタップして、サインアウトすることを確認します。これで、iCloudからのサインアウトは完了です。
WindowsパソコンからiCloudをアンインストールする方法
Windows用iCloudでサービスを無効にすると、iCloudで情報が自動的にアップデートされなくなり、ほかのデバイスでアップデートした情報がWindowsに反映されなくなります。パソコンでiCloudを無効にするには、Windows用iCloudをアンインストールしてください。
Windows用iCloudをアンインストールする前に、iCloudのデータをパソコンに保存しておいてください。
Windows用iCloudからサインアウトし、以下の手順を実行してください。
- スタートをクリックし、歯車の記号をクリックします。
- 「アプリ」をクリックします。
- 「iCloud」>「アンインストール」の順に選択します。
- 確認メッセージが表示されたら、「アンインストール」をクリックします。
まとめ
iCloudアカウントをもう使用したくない場合に、iCloudとその情報を完全に削除できます。
iPhoneのみからiCloudを削除することもできます。その場合にiCloudと関連した情報がiPhoneから削除され、iCloudのサーバに残ります。
WindowsパソコンでiCloudを使用したくない場合に、Windows用iCloudをアンインストールできます。